10月18日の第2回漢検が終わり、ひと息ついている方も多いと思います。次の第3回は2027年2月14日(日)の予定です(申込期間は2026年12月4日〜2027年1月10日と日程まとめサイトに載っています。正式な日程は協会の公式サイトで確認してください)。まだ間があるいまのうちに、通勤・通学の電車で5分だけできる復習のやり方を紹介します。
読み返すより、見ないで思い出す
ノートや問題集を何度も読み返すと、「見覚えがある」だけで分かった気になりがちです。そこで、漢字を見る前に一度思い出そうとしてみます。これを想起練習(テスト効果)と呼びます。
有名な実験(Roediger & Karpicke, 2006)では、一度学んだあとに3回テストを受けたグループは、1週間後に61%を思い出せました。同じ内容を4回学習しただけのグループは40%でした。ほかの研究をまとめた分析(Rowland, 2014)でも、テストの効果は平均して中程度とされています。
ただし注意点があります。これらは主に英単語などの語彙を使った実験で、日本語の漢字で同じ結果が出るかを調べた対照実験は、今回の調べでは見つかりませんでした。「漢字でも同じように効くはず」という考え方のひとつとして、無理のない範囲で試してみてください。
電車の5分でできる3ステップ
用意するのは、間違えた漢字を書いた紙(カード)数枚だけです。
- 答えを隠して、まず思い出す。 読みや意味の面を見て、漢字を頭の中で書いてみます。分からなくても、数秒は粘ります。
- 答えを見て確認する。 合っていたら「○」、違えば「×」を端に書きます。
- ×のものを、もう一度。 5分の最後に、×だけをもう一度思い出します。
手で書けない満員電車でも、指で空中に書く、頭の中で画数をたどる、といった形で続けられます。
間隔を空けて、また出会う
同じ漢字を一度に何回もやるより、時間を空けて何度か出会うほうが残りやすい、という考え方があります。難しく考えず、×がついたカードを「翌日」「3日後」「1週間後」にもう一度引く、くらいで十分です。中国語学習者を対象にした論文でも、間隔を空けた学習に良い傾向がありました。一方で、部首の情報を足しても思い出す力が必ずしも上がるわけではなかった、という結果もあります。部品に分ける覚え方は、あくまで道具のひとつと考えておくのが安心です。
続けるための小さなルール
- 1日5分、5〜10枚まで。多いと続きません。
- 全部できる日は、枚数を増やさず終わる。
- 休んだ日は、翌日にそのまま再開する。取り戻そうとしない。
まとめ
- 読み返すだけでなく、見る前に思い出す
- ×のカードだけを、日を空けてもう一度
- 研究は主に語彙の実験。漢字では確かめられていないので、自分に合うか試しながら
紙のカードでも十分ですが、「覚えてもすぐ忘れそう」「毎日続けられるか心配」という方は、漢検まいにちのような1日1問の形を試してみるのもひとつです。アプリはプロフィールのリンクにあります。
漢検まいにち — 今日の一字
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